経理代行のメリット&デメリット

経理代行のメリット＆デメリットまとめ

経理代行サービスのメリットとデメリットには次のようなものがあります。メリットとデメリットを天秤にかけ、経理代行サービスを利用すべきか、のご判断にお役立てください。

経理代行サービスのメリット

経理代行サービスの利用で期待できるメリットは、主に次のとおりです。

① 経営者が本業に専念できる

経営者が本業に専念できることは、経理代行サービスによくあるメリットのひとつです。
経理業務で求められる専門知識は、法改正などによって常に変化し続け、その守備範囲に幅と奥行きがあり、日々の業務量が膨大になりがちです。経理代行サービスを利用すれば、限られた時間や労力を経営という本業に充てることができ、企業の増収・増益を期待することもできます。

② 人件費の削減と、労務リスクからの解放

経理担当者を採用しようとする場合、採用や教育のコストがかかります。また、賞与や通勤手当、社会保険や労働保険のコスト、残業や有給管理・運用のコストもかかります。正社員ではなくパートを採用する場合でも、月額10万円以上のコストが必要です。一方で、アウトソースにかかる固定費は社内の経理担当者にかかる固定費より低くなることが一般的であり、コストパフォーマンスが期待されます。また、経理担当者を採用しても常に退職のリスクがつきまといます。ベテランの経理担当者の退職リスクが、経営者のストレスになることもあり得ます。正社員ではなくパートを採用する場合でも、退職リスクから解放されません。一方で、経理代行サービスにおいては、退職リスクという概念がありません。経理代行サービスの利用で、経営者がメンタルストレスからも解放されることも、もちろんメリットです。

③ 専門家集団による経営サポート

専門家に経理業務をアウトソースすることで、専門家の知見やノウハウをもとに経理業務の高度化や効率化されます。例えば、業務フローを改善し、省力化ツールを常に最適化することができます。さらには、あるべき経理体制への実践的なアドバイスをもとに、業務改善コンサルティングの効果も期待できます。

経理代行サービスのデメリット

経理代行サービスにはメリットばかりではなく、デメリットもあります。

① 経理業務をアウトソースすることで、経理業務のノウハウが社内に蓄積されない

経理業務に限ったことではありませんが、業務をアウトソースすると、その業務にかかるノウハウは社内に蓄積されません。経理代行サービスの継続利用を予定するのであれば、ここはデメリットにはなりませんが、デメリットのひとつとして認識しておくことが望ましいと考えます。

② 社外の第三者が社内情報を取扱うことに、情報漏洩リスクがないとはいえない

経理代行サービスを利用すると、請求書や領収書などの証憑をはじめ、社内の機密データを第三者と共有することになります。アウトソースしようとする専門家に一定のセキュリティ管理体制があることが大前提ではあるものの、貴社の重要データの流出リスクがないとはいえません。そのため、経理代行サービスの利用にあって、アウトソースしようとする専門家のセキュリティ体制がどうなのか、守秘義務をどのように履行しているのか、を確認する必要があります。

③ 常駐しない社外サービスであるがゆえ、経理業務への対応がタイムリーではない場合もある

経理代行サービスを利用すると、社内には、少なくとも主たる経理担当者が不在となります。アウトソースしようとする専門家が社外であるがゆえに、急ぐ経理処理に対してスピーディな対応ができない場合も考えられ、これがデメリットともいえます。とはいえ、アウトソースしようとする専門家が、クラウドに対応していれば、オンライン上での処理や対応もできることから、このデメリットは大きなマイナスとしてご心配いただく必要はないといえます。

経理代行サービスにはデメリットもありますが、事前にこれらをしっかりと理解することで、デメリットを避け、デメリットに大きく勝るメリットを得ることもできます。