目次
- 1. 経理担当者の退職はなぜ起きる?見過ごされがちな本当の理由と企業リスク
- 2. 【税理士監修】経理業務の引き継ぎ完全ガイド:失敗しないためのチェックリストと業務継続のポイント
- 3. もう経理で悩まない人が辞めても止まらない会社をつくるシームレス外注という選択肢
- 4. まとめ: 人に依存しない仕組み で事業を継続させる
【監修:税理士・中小企業診断士 前田 直樹】
1. 経理担当者の退職はなぜ起きる?見過ごされがちな本当の理由と企業リスク
1-1. 突然の退職・産休・育休…中小企業が直面する経理業務の属人化リスク
中小企業の経営者や総務担当者様にとって、経理部門の課題は常に頭の痛い問題ではないでしょうか。特に、経理担当者の「突然の退職」や「産休・育休」といった予期せぬ事態は、日々の運営に大きな支障をきたす可能性を秘めています。
多くの中小企業では、経理や給与計算といったバックオフィス業務が「特定の人しかわからない」構造、つまり「属人化」しているケースが少なくありません 。ベテランの経理担当者が長年一人で業務を担ってきた、という企業も多いでしょう。しかし、その状態は同時に「引き継ぎがままならないまま業務が止まってしまう…」という深刻なリスクを抱えていることにもつながります 。業務が滞れば、経営判断の遅れや資金繰りの悪化、さらには税務申告の遅延など、企業の信頼性にも関わる重大な問題に発展しかねません。
1-2. 経理担当者が退職を決意する主な理由
経理担当者が退職を決意する理由は多岐にわたりますが、中小企業ならではの事情も背景にあることが多いです。主な理由として、以下の点が挙げられます。
- 高齢化に伴う退職と引き継ぎ問題 長年会社を支えてきたベテランの経理担当者が高齢となり、いつ休職や退職になってもおかしくない状況は、多くの中小企業で現実的に存在します。しかし、その方が培ってきた知識や経験が属人化しているため、「自分が辞めたら会社に迷惑がかかる」という懸念から、退職に踏み切れないケースも珍しくありません。経理代行への切り替えを契機に、この懸念が払拭され、ベテラン経理担当者が円満に退職した事例もあります 。特にブラックボックスの整理と業務フローの効率化・可視化が退職の決め手となることもあります 。
- 企業成長に伴う業務過多とミスマッチ 企業が成長し、売上や従業員数が急増すると、経理業務も質・量ともに増大します。特に新規事業の立ち上げなど、従来の経理担当者だけでは業務を支えきれなくなることがあります。従業員も増加する中で給与計算にも手が回らないといった業務混雑が生じ、経理担当者に過度な負担がかかり、退職リスクが高まるケースも見られます 。
- 人間関係と業務のブラックボックス化 経営者と経理担当者の間に軋轢が生じたり、経理担当者が他の従業員とのトラブルを抱えたりする中で、業務がブラックボックス化したまま突然退職してしまう、という最悪のケースも存在します 。こうなると、ブラックボックス化を解明するところからの支援が必要となり、その整理に多くの時間とコストが必要となります 。また、支援当初にはどこにトラブルやリスクが潜在しているかが定かではなく、コストだけではなく損失を生じる可能性もあります 。特に給与計算を社内で行う場合、担当者に一定の権限を与えざるを得ないため、他の従業員や経営者との軋轢が生じやすいという側面もあります 。
- その他、一般的な退職理由 上記以外にも、キャリアアップを求めての転職、待遇への不満、仕事内容への不満など、一般的な従業員の退職理由が経理担当者にも当てはまります。
1-3. 人材流動化時代に企業が備えるべきこと
現代は労働市場の流動化が進み、退職や転職、産休・育休の取得はごく当たり前の時代となっています 。このような状況下で企業が準備しておくべきことは、「特定の人がいなくても、業務が滞りなく回る体制」を構築することです 。
これは単なるリスク対策にとどまらず、採用負担の軽減や業務効率の改善にもつながります 。常に後任探しに追われることなく、計画的かつ安定的に事業を継続していくためには、「人に依存しない仕組み」をいかに作り上げるかが問われているのです 。
2. 【税理士監修】経理業務の引き継ぎ完全ガイド:失敗しないためのチェックリストと業務継続のポイント
経理担当者の退職が決まったら、最も重要なのが円滑な引き継ぎです。ここでは、税理士の視点から、失敗しないための引き継ぎプロセスと具体的なチェックリストをご紹介します。
2-1. 引き継ぎの前に確認すべき重要事項
- 退職日と最終出社日、引き継ぎ期間の確保 まずは正確な退職日と最終出社日を確認し、現実的な引き継ぎ期間を確保しましょう。急な退職の場合は期間が限られるため、優先順位付けがより重要になります。
- 業務範囲と年間スケジュールの把握 退職する経理担当者がどのような業務を、年間を通じていつ行っていたかを正確に把握することが肝要です。月次・年次の定型業務だけでなく、突発的に発生する業務や、顧問税理士との連携状況などもヒアリングしておきましょう。
- 後任者の選定と能力の確認 社内で後任を立てる場合、その方の経理知識レベルや業務経験を確認し、引き継ぎ内容の深度を調整します。必要であれば、事前に簿記の基礎知識や会計ソフトの操作研修などを検討することも有効です。
2-2. 経理業務引き継ぎ必須チェックリスト
経理業務は多岐にわたるため、漏れなく引き継ぎを行うための詳細なチェックリストが不可欠です。以下に、最低限押さえておくべき項目を挙げます。
- 月次業務
- 仕訳入力・記帳代行
- 請求書発行・受領管理
- 入出金管理、預金残高照合
- 経費精算、仮払い・立替金管理
- 給与計算、社会保険料計算、労働保険料計算
- 源泉所得税・住民税の納付
- 月次試算表の作成と確認
- 月次決算
- 年次業務
- 本決算業務(決算整理仕訳、勘定科目内訳書、事業概況書作成など)
- 法人税・消費税・地方税申告書の作成と提出
- 年末調整業務(扶養控除等申告書回収、計算、源泉徴収票発行など)
- 償却資産税申告
- 固定資産台帳の管理と減価償却費計算
- システム・ツール
- 会計ソフト(ID、パスワード、バックアップ方法、操作マニュアル)
- 給与計算ソフト(同上)
- ネットバンキング(ID、パスワード、振込承認フロー)
- 経費精算システム、クラウドサービス(同上)
- 電子帳簿保存システム
- 書類・データ管理
- 証憑書類(領収書、請求書など)の保管場所とファイリングルール
- 契約書、許認可書類の保管場所
- 会計データ、給与データ、各種台帳の保存場所とバックアップ体制
- 顧客・取引先マスターデータ
- 外部連携
- 顧問税理士・会計事務所との連携フロー、担当者名、連絡先
- 金融機関(銀行、証券会社など)との担当者名、連絡先
- 社会保険労務士、行政書士など他士業との連携状況
- 税務署、年金事務所など官公庁への提出書類と連絡先
税理士が警鐘を鳴らす「特に注意すべき」引き継ぎポイント
単なる業務の引き継ぎだけでなく、税務上のリスクや法令遵守に関わる点は特に慎重に進める必要があります。例えば、売上の計上基準や経費の処理方法が曖昧だと、税務調査で指摘を受けるリスクがあります。また、給与計算や社会保険の手続きにおいては、労働基準法や社会保険関連法規に基づいた正確な処理が求められます。過去の処理に疑義がある場合は、専門家である税理士に相談し、リスクを早期に洗い出すことが重要です。
2-3. 円滑な引き継ぎを成功させる3つのポイント
- ドキュメント化の徹底(業務マニュアル、フローチャートの作成)
口頭での引き継ぎは漏れや認識のずれが生じやすいため、業務マニュアルやフローチャートを作成し、文書として残すことが最も重要です。業務の流れ、担当者、使用ツール、注意点などを詳細に記述しましょう。退職者と共同で作成することで、抜け漏れを防ぎ、現実に即した内容にすることができます。 - コミュニケーションと進捗共有の重要性
引き継ぎ期間中は、定期的に進捗を確認し、疑問点や不明点を解消するための時間を取りましょう。質問しやすい雰囲気を作り、後任者が遠慮なく質問できる関係性を築くことがスムーズな移行に繋がります。 - 引き継ぎ期間中の並行作業と実務経験
可能であれば、引き継ぎ期間中に後任者が実際の業務に携わり、実践を通じて学ぶ機会を設けるのが理想的です。特に、月次・年次のサイクル業務は、経験することでしか得られない感覚が多くあります。退職者の指導のもと、共同で業務を行うことで、後任者の理解度を深めることができます。
3. もう経理で悩まない人が辞めても止まらない会社をつくるシームレス外注という選択肢
経理業務の引き継ぎは、時間も労力もかかります。しかし、急な退職や後任が見つからない場合、十分な引き継ぎができないまま業務が滞ってしまうことも少なくありません。そんな時に検討したいのが、経理業務の「シームレス外注」です。
3-1. 後任が見つからない、採用が難しい…そんな時の本質的な解決策
経理担当者が退職してしまった場合、まず考えられるのは社内での兼任や異動ですが、これは既存の業務負荷を増やすことになり、新たな属人化やミスの原因になりかねません。また、新たな経理担当者を採用しようにも、経験豊富な人材は不足しており、採用には時間もコストもかかります。
このような状況での本質的な解決策として、事前に経理代行を検討すべきです 。外部の専門家に業務を委託することで、採用難の解消、人件費の削減、業務の安定化、さらには経理業務の質の向上も期待できます。
3-2. テントゥーワンの引き継ぎ不要シームレス外注体制とは
テントゥーワンでは、経理や給与計算といったバックオフィス業務を、単に外部委託するだけでなく、
「誰でも対応可能な業務体制」へと変換することを重視しています 。具体的には、以下の仕組みで「引き継ぎ不要」なシームレスなサービスを提供します。
- ドキュメント化・マニュアル整備・クラウド共有による業務可視化
お客様の現状業務を詳細にヒアリングし、業務マニュアルを作成することで、ブラックボックス化している業務を明確にします。さらに、クラウドを活用した資料・データ管理の仕組みを構築し、どこからでもアクセス可能な状態にすることで、業務の透明性を確保します 。 - 複数人によるチーム管理とローテーション型外注体制
経理業務を特定の担当者一人に任せるのではなく、複数人のチームで管理し、業務を分担します 。これにより、スタッフの急な変更にも対応可能なローテーション型の外注体制を整えており 、担当者の急な変更があっても、他のメンバーがスムーズに業務を引き継ぎ、サービスが途切れることなく継続されます 。 - 導入の流れ:ヒアリングから業務実行、スムーズな継続まで
- 現状業務のヒアリング・業務マニュアル作成:お客様の業務内容を深く理解し、最適化されたマニュアルを作成します 。
- クラウドを活用した資料・データ管理の仕組み構築:効率的かつセキュアなデータ共有環境を整備します 。
- チーム制による業務実行と進捗共有:専門チームが業務を遂行し、常に進捗状況をお客様と共有します 。
- 担当交代時もスムーズに業務継続:ローテーション体制により、担当者変更時の引き継ぎ不安が一切ありません 。
3-3. 税理士・社労士によるプロのバックアップで安心の経理体制を
テントゥーワンの経理代行サービスが持つ最大の強みは、単なる業務代行に留まらない「プロのバックアップ体制」です 。
社内には税理士や社労士などの国家資格者が在籍しており、実務における「責任の所在」と「チェック体制」が明確です 。これにより、「引き継ぎの度に知識不足の担当者がミスをする」「誰もチェックしていなかった」といった属人化リスクや、それによる経理ミスの発生を未然に防ぎます 。税務・労務に関する専門的な判断が必要な場面でも、常にプロの視点から適切なアドバイスとサポートを提供できるため、お客様は安心して本業に専念いただけます。
3-4. 【導入事例】引き継ぎゼロで業務が安定、コスト削減も実現
実際にテントゥーワンのサービスを導入されたお客様からは、多くの喜びの声をいただいています。
- 小売業の事例:引き継ぎ期間なしでのスムーズな業務移行とコスト削減 ある小売業様では、経理担当者の退職をきっかけにテントゥーワンのサービスを導入されました 。驚くべきことに、引き継ぎ期間なしで、翌月から経理業務が通常通りに稼働。その後も業務ミスなく、むしろ業務フローの整理とコスト10%削減に成功しました 。
- 高齢ベテラン経理担当者の円満退職事例:不安払拭と効率化・可視化の決め手 ベテラン経理担当者の高齢化により、いつ退職になってもおかしくないという状況にあった企業様からのご依頼です。長年属人化していた業務をテントゥーワンが整理し、効率化と可視化を進めたことで、このベテラン経理担当者様は、会社に迷惑をかけるという懸念なく円満に退職されました 。
- 企業成長期のハイブリッド体制事例:経理担当者の負荷軽減とコア業務への集中 急成長中の企業様からは、「経理担当者だけでは業務を支えきれない」というご相談がありました。テントゥーワンは、まず給与計算代行で経理担当者様の負荷を軽減。次に新規事業の経理仕組み構築を支援し、最終的には既存事業の業務効率化(アナログ→デジタル化、データ連携)に取り組みました。これにより、経理担当者様は社内外の連絡や交渉といった会社の意思決定に関わるフロント業務に専念できるようになり、フロント業務は内製、バック業務は外製という最適なハイブリッド体制が構築されました 。
- (NG事例からの教訓)突然のブラックボックス化退職を防ぐために 経営者と経理担当者の不仲から、経理担当者が業務をブラックボックス化したまま突然退職してしまうケースもあります 。こうなると、ブラックボックスの解明に多くの時間とコストがかかり、どこにトラブルやリスクが潜んでいるか不明なため、損失につながる可能性もあります 。このようなリスクが懸念される場合は、手遅れになる前に経理代行の検討をおすすめします 。
4. まとめ: 人に依存しない仕組み で事業を継続させる
これからの企業経営において、経理を含むバックオフィス業務の「人に依存しない仕組み」を持つことは不可欠です 。経理担当者の退職や急な不在といった不安を解消し、事業を止めることなく継続させるために、テントゥーワンの「シームレス外注」という選択肢をご検討ください 。
ドキュメント化された業務フロー、プロフェッショナルチームによる安定したサービス、そして税理士・社労士の専門的なバックアップにより、貴社の事業はこれまで以上に強く、安定したものとなるでしょう。
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