経理業務の外注について

 

経理業務の外注とは?基礎知識と背景

経理代行(経理アウトソーシング)は、企業の経理業務を専門の外部パートナーに外注するサービスです。

帳簿管理、給与計算、税務申告などの重要な業務を専門家に任せることで、企業内部の負担を軽減しつつ、

効率的で専門性の高いサービスを受けることができます。

 

なぜ経理業務を外注するのか?

経済産業省の「中小企業白書(2022年版)」によれば、中小企業のデジタル化やデータ活用の取り組みが進んでおり、

業務効率化やコスト削減を目的として、経理業務の外注を検討する企業が増加していることも示されています。

 

経理業務を外注する4つのメリット

業務効率化と経理負担の軽減

経理業務は日々の帳簿管理から決算業務まで多岐にわたりますが、それらを専門家に任せることで、

社内の従業員の負担が軽減します。

例えば、月末の支払処理や給与計算を外注すれば、社内の労働時間が大幅に削減されます。

経理業務を外注することで、残業の割増賃金という割高コスト、行き過ぎた超過労働という労務リスク、

社内の従業員であるがゆえの退職リスクから解放されることも大きなメリットです。

コスト削減と経営資源の最適化

経理担当者を正社員として雇用する場合、給与や社会保険、採用や研修のための費用が発生します。
一方で、外注は必要な業務だけを依頼できるため、固定費も抑えて変動費として処理できます。
つまり、社内の従業員と外部の専門家(外注先)とのコスト比較をする場合、
①単に給与と外注費とを比較するのではなく、給与その他の人件費(労務リスクも含む)も考慮して比較する
②固定費と変動費という費用の性格に違いがあることも考慮する
という視点が欠かせません。
また、経理業務の外注によって、社内の人材リソースを本業に集中させることができるため、
経営資源を最大限に活用できます。
例えば、社内の人材リソースを、経営企画や人材採用、人材教育、広報など、
そもそも外注することが困難な業務に充てることで、企業の成長が期待できます。

専門家活用による法令遵守の徹底

税法や労働法などの法改正に対応し続けることは容易ではありません。

しかし、外注先が最新の法令を把握し、適切に対応してくれるのであれば、企業は安心して業務を任せられます。

とくに税理士や社会保険労務士その他の専門資格者が多く在籍する先に依頼することで、法令遵守がさらに高まります。

高度なスキル活用と企業成長への貢献

経理業務を外注することで、専門家の高度なスキルを活用し、経理業務の質を向上させることができます。

期待できる具体的な効果として、精度の高い月次決算(試算表)の早期化が挙げられます。

企業のコンディションを客観的に示す数字がタイムリーに手に入れば、

①どこにエラーがあって、どこを改善すべきなのか

②どこに成長の兆しがあり、どんな戦略を採るべきなのか

など、機を逸することのない「未来に対する経営判断」が可能となります。

何か月も前の試算表を見て、もっと早くこの事実を知っていたならば…と後悔するリスク、

そもそも不適切な試算表をもとに誤った経営判断に至るリスクなどは、どの企業にも潜むリスクであるといえます。

経理業務を外注するデメリットとその克服方法

リスク管理の重要性

経理業務の外注には、情報漏洩のリスクがあります。

社内情報を外部と共有する以上、このリスクを完全に払拭することは現実的に困難です。

このリスクを予防し、限りなくリスクをゼロに近づけるためにも、契約時には守秘義務契約を締結し、

外注先の情報管理体制を確認することが重要です。

この点、そもそも法令で守秘義務の定めがある税理士や社会保険労務士などの専門家を依頼先とすれば、

「契約+法令」の定めでリスクの予防が期待できます。

社内ノウハウの維持方法

経理業務を外注することで、社内にノウハウが蓄積されない懸念があります。

経理業務を外注しても、適切な連携や工夫を施せば、

実態として、社内にノウハウを蓄積し続けることは可能です。

とくに、クラウドシステムの活用や業務フローのマニュアル化、

外注先との定期的な情報共有は、効果的な手法です。

外注のメリットを享受しつつ、

社内の知識やスキルを維持・向上させる仕組みを整えることが成功の鍵となります。

外注先のナレッジを、社内の人材ではなく、チャットボットに学習させ、

これを外注先と共有するという選択肢もあり得ます。

クラウド経理システム導入による外注の相乗効果

外注先がクラウド経理システムを導入すれば、経理業務の外注効果がさらに高まります。

例えば、リアルタイムでデータを共有し、進捗状況を確認できるため、

外注のデメリットである「距離感」を解消できます。

リアルタイムで共有できるデータの例として、「本日現在の預金残高の合計額」が挙げられます。

マネーフォワードをクラウド経理システムとして選択すれば、複数の銀行口座と連携し、

それぞれの残高を一画面で確認できます。

「本日現在の預金残高の合計額」を一目で確認できることで、

資金管理が効率化し、意思決定や資金繰りの迅速化が実現します。

つまり、外注するから「距離感」があり、必要な情報を得るために時間がかかるというデメリットはむしろなく、

外注するからクラウド経理システムのような効率的な経理システムの構築も期待でき、

社内で経理業務を行っていたときよりも、必要な情報を得るための時間が短縮される、という効果が期待できます。

テントゥーワングループの特長と提供サービス

中堅・中小企業特化型のワンストップソリューション

テントゥーワングループは、中堅・中小企業のニーズに特化したサービスを提供しています。

経理業務から税務、労務管理に至るまで、幅広い業務を、

税理士や社会保険労務士などの多彩な専門家に一括して依頼できるワンストップ体制が強みです。

経理業務のリスクを軽減する具体策

経理業務を外注する場合、クラウドシステムを活用し、データのリアルタイム共有や情報管理体制を整備することで、

経理アウトソーシングのデメリットやリスクを最小限に抑えています。

経理業務の外注を成功させるための注意点

経理業務を外注する際には、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 信頼できる外注先を選ぶ

経理業務という重要な業務を外注する先として、どの程度の実績があるのか、

どんな専門性があるのか、そもそも法令に守秘義務がある専門資格者が在籍しているのか、を確認することが重要です。

転ばぬ先の杖、とくに実績の確認には十分な対応が求められます。

  • ワンストップで対応できる外注先を選ぶ

経理業務のその先にあり、不可分な業務である税務申告手続きなど、

税理士や社会保険労務士などが在籍することを確認し、ワンストップかつシームレスに、

国家資格者でないと代行することができない業務も依頼できるのか、を確認することが望ましいといえます。

別々に契約する顧問税理士や顧問社労士を集約することで、情報の一元管理によるメリットも期待できることから、

経理業務だけではなく、顧問税理士や顧問社労士としての機能がある外注先を選択することも有効です。

  • クラウド経理システムが活用できる外注先を選ぶ

アウトソーシングのデメリットである「距離感」がない仕組みを構築し運用できる外注先なのか、を確認し、

外注したその後の業務効率化も期待できるのか、も確認しましょう。

とくに、情報共有のためのツールは日進月歩であり、最新かつ最適なツール選定も期待できる外注先であるのか、

の確認が重要であるといえます。

まとめ:経理業務の外注で見える未来の可能性

経理業務の外注は、業務効率化やコスト削減だけでなく、企業の経営基盤を強化する効果的な手段です。

テントゥーワングループは、企業の多様なニーズに応えるサービスを提供し、

経理業務をワンストップかつシームレスにサポートします。

経理業務を見直し、効率化を図ることで、企業の未来を切り拓く第一歩を踏み出してみませんか?

ぜひ、経理業務の外注(経理代行)を検討し、専門家の力を活用することをお勧めします。

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